執筆時期:1976〜77年
執筆者:渋谷区在住の女子高生?
日記の大半はフランス、スイスなどのヨーロッパ旅行記。
受験で第一志望の都立のほか、有名女子校、共学校に合格していることから、かなり優秀な生徒だったようだ。

当時のレートは1ドル=300円近く。
残念ながら、どういう経緯でヨーロッパ旅行に行くことになったのかは記されていない。
個人情報が載っており掲載できないが、先に3ヶ月滞在していた日本人に「よく気が触れなかったね」と尊敬の言葉が書かれているページがある。
ネットもなく、国際電話も高額な時代、どんな気持ちで海外に長期滞在したのか。

帰国後、仲の良い男友達と交換日記を始めることになったらしい。
その数日後、この日記は終わっている。
お風呂に入る前に電話がかかってきて、慌てて受話器を取りにいったり、交換日記の受け渡しで行き違いが発生したり、電話を切ってから失敗に気づいたりとスマホ時代の今では考えられないミスが起きている。
スマホがない頃のトラブルは、人間関係に良い意味での不確定要素を提供していた。
