収蔵日記紹介 009 1938年代男性

収蔵日記紹介 009 1938年代男性

執筆時期 1938年(昭和13年)

執筆者属性 男性

軍隊日記と題された日記帳だが、軍からの配布物ではなく民間出版社が発行しているらしい。執筆ページは年間通じて10ページ未満。文字がかなり読みづらく、年齢や出征先も不明である。

軍隊日記というものが当時どれくらい一般的だったのかは不明だが、かなり特殊なフォーマットになっている点については興味を惹かれるものがある。

当人の記述ではなく、軍隊日記そのものに焦点を当てて紹介したい。

比較的重さがあるため、実際に戦地に持っていけるものだったのかは不明である。

日記に前書きがあるのは非常に珍しい。
「非常時日本の一大警告書となった、という日記ながら特殊の意義を持っている」という一文で結ばれている。
表紙を開くと国防献金の依頼が入っている。
満州語の簡易会話帳がついている。
各国の軍隊比較。これを見て勝てると思ったのだろうか。
戦後もインターネットが普及するまでは、日記に官公庁の連絡先や乗り換え案内が掲載されることが一般的だった。
文字がよみづらい。欄外には日本軍の「活躍」に関するコラムが掲載されている。

share: